やられた!!!

30,August,2009

 

8月28日  (Marseille)

 

 

「ここはもう脱出だな」

 

 

 

昨日は疲れて寝てしまい、候補地が決まらぬまま目が覚める。

 

 

 

 

観光候補地であった、ボルドーやリヨン、アビニヨンを調べたけど

今ひとつ興味を惹かれなかった為、一気にマルセイユを目指す事にしました。

 

 

 

バスの時間も分からぬままホテルを出て、バス停に着くと

運良くちょう発車するところで、手を振って停めてもらい無事乗車。

 

 

 

駅でチケット購入。93ユーロ×2。

 

11:33 BIARRITZ   13:33 BORDEAUX

14:59 BORDEAUX   20:42 MARSEILLE

 

 

 

 

 

約9時間の大移動です。

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず観光こそはできませんが、

ワインで有名なボルドーの駅に到着。

P8280007

 

ベンチはほとんど無く、座るならカフェしかないような状態。

それ以外の人は床に座ったり、荷物の上に座ってます。

 

 

 

 

 

移動しながら感じるのは、流れる空気的に

スペインとイタリアは近いものがあり

フランスとイギリスも近いものがあると言う事です。

 

 

 

直感的にフランス入りしたとき

「ロンドンみたいだね」って感じましたが、

面白いもので、最初に感じた第一印象はず~っと同じ。

 

 

 

 

 

ここは素早く抜けてイタリア入りする作戦で行きます。

 

 

 

 

 

 

一時間半程待って、電車に乗り込むと

飛行機のビジネスクラスのような快適さ。

世界の車窓からの時間です…。

 

 

 

 

 

 

 P8280005

「さすがヨーロッパだね」

 

 

 

 

 

 

なんて話していると、車掌さんが来て、

「ここはファーストクラスです、お客様はとなりのクラスです」

 

と言われ、勘違いしていた事に気づく (

短い間でしたが、ラグジュアリーでした。 

 P8290022

2等級客席。広いけど椅子直角です (笑 

 

 

 

 

 

その後本を読んだり、ブログの文章打ち込んだり…

 

 

 

 

夕焼けに染まるのどかな風景を見ながら

ミレーの落穂拾いのようだと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

駅に到着。時間は21時少し前。運良くインフォがやっていて

いくつかのホテルを紹介してもらう。

 

Kumiにいつものように駅の安全なところでまっていてもらい

紹介されたホテルに行ってみる事にした。

 

 

 

初めてマルセイユの街を歩いてみるも

第一印象は空気が悪い。そこまで治安が悪くないにせよ

決していい場所ではない感じがする。

 

 

 

 

安宿通りの部屋をいつくかみせてもらったが、

レオナルド・ディカプリオ主演の

「ビーチ」に出てくる安宿のようなひどさ。

 

 

値段は30ユーロと安いけど、

不潔だし、シーツも使ってそのままでおいてある。

 

 

 

「思い出とネタ作りに」と一瞬考えたが、

あまりにも空気が悪いエリアだったので、別の場所を探す事に。

 

 

 

 

 

一時間程夜の街を歩き周り適当なホテルを見つけて駅に戻る。

 

 

 

 

Kumiと合流して、歩いて10分程のホテルを目指す。

やっぱり二人して歩いていても、空気の悪さを感じます。

 

 

 

 

 

 

いる人間の種類も良くない。

不良系ではなく、目が死んでいるような人種。

決して居心地のいい場所ではありません…。

 

 

 

 

 

そんな中ホテルがあと10メートル程のところで

信じられないような事件が勃発!!!

 

 

 

 

 

 

 

時間は22:30。場所は人がまばらに歩く大通り。

 

 

 

 

 

 

「タッ タッ」と足音が2つ程聞こえた次の瞬間、

Hiroの手に持っていたKumiの赤いバックが、

一瞬落としたかなって思うように「パッ」と消えたのです。

 

 

 

 

 

 

「?!」と思うと目の前に男が一人、バックを奪って走り去ります。

 

 

 

 

 

Kumiが「バック獲られてるよ!!」と叫び、

 

 

 

「Hey!!」と怒鳴るも、目の前にはスクーターがあり、

その瞬間頭の中で捕まえるシュミレートをしましたが、

 

 

スクーターの後ろに乗った姿を見て

 

 

 

「ああ、こりゃ間に合わないわ」

 

 

 

 

 

とあきらめました。

 

 

 

 

 

荷物を捨てて追いかけるという手段もあったのですが

同時に二次災害を防ぐべく、素早く「あきらめよう」と彼女に告げ

スクーターで逃げる二人組みをただ見てるだけでした…。

 

 

 

素早くホテルに入り、気持ちを落ち着かせて、

日本で使っているドコモの携帯から

保険会社やカードをとめる手続きを済ませます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「怪我なくてよかったじゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当にそう思いました。

 

 

 

 

盗まれたのはKumiの荷物だけで

クレジットカード、キャッシュカード、任天堂DS、パスポート

現金500US、電子辞書、化粧品一式、習字セットなど。

 

 

その他貴重品は全てHiroが身につけているので大丈夫でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「たいした額じゃないし、Kumiが無事ならそれでいいよ」

 

 

 

 

 

 

 

今まで生きてきて、治安の悪い場所でも生活して、

一度も危険な目にあったり、物を盗まれた事はありませんでした。

そういう匂いに鼻が利くのです。

 

 

 

地球の歩き方とかに

「二人組みが後ろからバックを持ち去り、スクーターで逃亡」

 

そんな話を何回も見ていたのにも関わらず、

ホテルまで後10メートルってところでその始末。

 

 

 

 

 

 

 

ホテル到着時の油断を狙った完全プロの仕事です。

 

 

 

 

 

 

推定するに、Kumiのバックは赤く、高そうに見え、

Hiroもバックパックを背負っていた為、後ろから見ると

バックパックに隠れて、女性二人に見えたのではと思うのです。

 

 

 

出発前や旅先ではいつも

 

 

 

 

 

「注意してる時は絶対やられない。一瞬の油断の時にやられる」

「やられる奴のいう事はいつも一緒。あの時だけはって言うんだよ」

 

 

 

 

 

 

そんな話を何度もしていたのに…。

 

 

 

 

 

 

 

 

そう考えると世界一周から3ヶ月。

どこか心に油断が生じていたのかもしれないと反省しました…。

 

 

 

 

基本的にブログにはネガティブな要素は書かないようにしていますが、

今回はあえて克明に書くことにしました。

 

 

 

徳川家康も武田軍に散々に蹴散らされたとき

その惨めな姿を、絵師に書かせ自分の戒めに生涯持ち続けました。

 

 

 

同じように一つは自分達の戒めの為。

もう一つは旅する人に向けて少しでも役立てるように

情報提供としてしっかり残すことにしました。

 

 

 

 

 

 

 

ホテルに入り、心臓の鼓動が未だ高鳴る中、

 

 

 

 

「こういう時はまず一杯だな」

 

 

 

 

 

 

と目の前のバーからビールをたくさん買い込み

まずは気持ちを落ち着かせる事に…。

 

 

 

 

「やっぱり嫌な感じしたけど、当たったね」

「嫌な感じした時は素早く出るべきだね」

 

 

 

 

 

 

 

旅は直感こそが全てです。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、ここで落ち込んで、嫌な気持ちになれば

盗人に旅を台無しにされた事になり、負けた事になる。

 

 

 

 

 

 

 

「あいつら俺らのDS使って英語話せるようになったりしてね (笑」

 

「笑い飛ばしてやろうぜ。そして忘れて次いこう!」

 

 

 

 

 

 

 

人生も旅もアクシデントは必ずある。

それを避けて何も挑戦しないより、

失敗しても、それをパワーに変えて進み続けたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

大切なのは同じ過ちを二度と繰り返さない事。

 

 

 

 

 

 

 

 

怪我もなく、10万以下の損害で気持ちをガッチリ引き締められたなら

それはもうけものであり、逆に良かったと考えています。

 

 

 

 

 

 

 

「バック?そんなの重いから神様が持っていってくれたんだよ」

「DS?やりすぎたら目を悪くするから、持って行ってくれたんだね」

「化粧品?何もしなくても綺麗だよ (笑」

 

 

 

 

 

 

こういう時だからこそ、「全てプラス」に考えます。

 

 

 

 

 

 

その後、「気持ちが貧しくなったらダメだな。飯を食おう!」

とレストランから食事をがっちり買い込み、思いっきり食べました。

 

 

 

 

 

 

 

 

荷物が無くなれば買えばいい。

金が無くなれば稼げばいい。

嫌になったら帰ればいい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大切なのはKumiだけです。

気持ち引き締めて、しっかり守っていこうと思います。

 

 

 

 

Merci .A demainLaughing



2 Comments »

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