野本武蔵を通じて見た沖縄
全国世界一周トークライブツアーの最終地沖縄。
今までツアーは何の問題もなく全て成功していた。3、40人は呼べるといっていた主催者だが
地元アーティストとのコラボにも関わらず、イベントは全国で最初にして最後に中止になった。
沖縄では移住者のドキュメンタリーを作成しようと思い
知人を紹介してくれるというので待っていたが、その話もなくなった。
やんばるにサーフトリップに行こうって話も、話だけに終わりいつの間にか消えていた。
その代わりと言ってはなんだか、連日、ゲストハウスのリニューアルを手伝うことになった。
デールカーネギーか野本武蔵かと言われるほど「人を動かす男」
北海道北見出身の青年は札幌で夜遊びを楽しみながら暮らしていた。
その後、短大を卒業と同時に前々から興味のあった沖縄に仕事を探しに出かける。
あてもなくフラフラと職を求め旅したが、手持ちの金が尽きそうになった。
ホテルを面接したが泊まる金がなく、最終手段として野宿をしようと思っていた。
ちょうどその時、地元のおじさんが通りすがり、その人に助けを求め、宿泊先を提供してもらうことになる。
ボロボロの廃墟のような場所での寝泊まりでの暮らしの中、村議会議員のおじさんは
ロン毛でチャラチャラした青年を気にかけて、役場や教育関係の場所に連れて行くようになる。
いつしかおじさんとその青年は家族のような関係になり、面接を受けたホテルよりも
もっといいホテルを紹介してもらい、その場所で就職が決まることになる。
その後も運良く素晴らしい人格を持つダイバーのショップで働かせてもらことになり
海やダイビングを学び、コツコツとお金と信用を築いていた。ちょうどそんな時に面白いエピソードが生まれる。
ある時彼が働くダイビングショップに熱いソウルを持つ高校生が飛び込んできた。
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僕たち沖縄の海を守るためにライブをやってお金を集めたんですけど、
このお金をどう使っていいかかりません。お金を渡すので何か役に立つことに使ってもらえませんか!!
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青年はビーチクリーンするイベントを企画し、そのお金は参加者のバーベキュー代になった。
そのイベントはその後も継続されることになり、最近ではその活動が表彰されるにまでなった。
そして現在、チャラチャラとしたロン毛だった20才の青年は15年以上の時を沖縄で過ごし
今やダイビングショップ&ゲストハウスを運営する一人前のオーナーへと成長した。
北の果てで生まれた男は、南の果てにとっておきの居場所を見つける事ができた。
「武蔵くん人使うのだけが才能だからね」
沖縄の仲間が笑いながら彼の事をそう言った。最初は我々もそう思っていた。
しかし、時が経つにつれ考え方が変わり、ひとつの結論にいたった。
「そうか、これが沖縄か!」
どんな人間にも必ず一つは才能がある。互いに違った才能を出し合ってみんなで助け合って生きていく。
昔はみんなそうやって助け合って生きていたはず。それが今でも色濃く残るのが沖縄なのではないだろうか?
最終地ライブは中止になり、ドキュメンタリー撮影もできなかった。
しかし、それを上回るほどたくさんの人を紹介してもらい、たくさんの事を教えてもらった。
人に可愛がられ、自らも人を助け、人を大切にし、一生懸命努力して生きている。
青く美しい海と椰子の木に囲まれ、時が止まるようなゆったりとした暮らしの中
「ゆいまーる」と呼ばれる互いに助け合う沖縄の美しい心を、
酔うとおじいちゃんの顔になる、マイケル富岡似の男から学ぶ事ができた。
沖縄流”Share Happiness”
ありがとう武蔵。楽しい日々だったよ。またな。
ヒロシさん&クミちゃん
本当にこのご恩は忘れません。
そして、さらにお二人のために、
何か恩返ししたいと思っています。
少し先にはなるかと思いますが、絶対に♪
貴重な宝物は、かならず輝かせます。
沖縄を代表する素敵な宿、
そしてダイビングのお店になるように
頑張ります☆
HPもリニューアルします!
こちらこそありがとう。楽しい日々だったよ。
そしてもう沖縄に帰りたいよ。今度は一緒にいい波のろうな。
あみちゃんにもよろしくね!