世界一周の準備 予防接種

23,January,2013

 

 

予防接種 Vaccination


アフリカに行っていた友人が「マラリア??そんなの普通にかかるよ!」と風邪でもひく位気軽な感じで言っていましたが、旅行先には日本ではありえないような「生死」に関わる病気があるので、必要最低限は日本で予防しておく事にしました。

予防接種は保険適応外なので、これもまた費用的に結構なパンチがありました。中でも狂犬病のワクチンは現在手に入りづらく、小さい病院ならお医者さんが個人で輸入しているので、どうしても高額になるそうです。

私たちは調べた結果、仕入れが安い大きな病院で予防接種を受けましたが、計3回うたなければいけない狂犬病のワクチンは1度しか打ってもらえませんでした。どこか衛生面の綺麗な国で残りは打つ予定です。

予防接種は「打つ回数」「次のワクチンを打つまでの期間」「有効期間」などそれぞれ異なりますので、行く国や地域と出発時期に合わせて、早めに計画的し受けると良いでしょう。

 

破傷風 Tetanus vaccine


破傷風は、錆びたり汚れている物によって受けた切り傷や、深い刺し傷などから起こりますが、清潔な浅い傷からでも起こることがあります。通常、症状は感染の5〜10日後に現れますが、早ければ2日後、遅ければ50日後までは発症の可能性があります。最もよくみられる症状はあごのこわばりで、口が開きにくくなります。そのほかにも、落ち着きがなくなる、ものを飲みこみにくくなる、刺激過敏になるなどの症状や、頭痛、発熱、のどの痛み、悪寒、筋肉のけいれん、首、腕、脚のこわばりが起こります。

破傷風菌は世界各地、特に発展途上国で発生し、毎年、世界中で5万人もの人が破傷風で亡くなっています。また、日本でも毎年死亡者が報告されています。途上国では先進国よりも怪我をしやすく、医療事情が悪かったり、言葉の問題で病院を受診しなかったりすると命に関わることもあるので、是非接種しておいて下さい。

小児には、ジフテリア、百日ぜき、破傷風の3種混合ワクチンで接種されます。初回接種を済ませた成人は、10年に1回追加接種を受ける必要があり、1回の追加接種で10年間有効な免疫がつきます。一連の初回接種(注射を3回以上)を受けておけば、破傷風になることはまずありません。

【3回接種】

初回接種(0.5ml)⇒ 2回目接種(0.5ml)⇒ 追加接種(0.5ml)
  3~8週間後 6~18か月後

 

狂犬病 Rabies vaccine


狂犬病は、発症すれば100%死に至る怖い病気です。

狂犬病ウイルスは、世界中に生息する多くの野生動物や家畜に存在し、感染した動物にかまれたり、非常にまれですが、感染した動物に舐められた場合にうつることがあります。その場合、かまれた場所が脳に近いほど、症状は早く現れます。
通常はかまれてから30〜50日後に症状が現れますが、この潜伏期間は10日から1年以上の幅があります。

狂犬病は、短期間のうつ状態、落ちつきのなさ、全身の不調(けん怠感)、発熱などで始まります。しかし患者の20%は下肢の麻痺で始まり、それが全身に広がっていきます。次第にひどく落ち着かなくなり、興奮も抑えられなくなり、唾液量が異常に増えます。感染が脳へ波及すると、ますます錯乱が進んで非常に興奮し、最後は昏睡状態に陥り死亡します。

我が国では狂犬病の患者の発生が過去40年間以上報告されていませんが、アジア、アフリカ、中南米では多数の患者が発生しているため、これらの国への旅行者や長期滞在者は予防接種をしておくことを勧めます。
ワクチンは4週間隔で2回接種し、さらに6ヶ月から12か月後に3回目を接種します。その後の長期にわたる予防のためには、1年から2年に1回の追加接種が望まれます。

かまれた人がすでに予防接種を受けていれば、狂犬病の発症リスクは低くなります。しかし、かまれた直後の傷口の洗浄と、直後と2日後(かまれた日から数えて3日目)の狂犬病ワクチン接種は必ず行ってください。

【3回接種】

初回接種 (1.0ml)⇒ 2回目接種 (1.0ml)⇒ 3回目接種 (1.0ml)
  4週間後 6~12か月後

  

A型肝炎 Hepatitis A vaccine


A型肝炎は、飲料水や食品から感染し開発途上国にとりわけ多い病気です。
主に便を介して経口感染し、多くは感染した人が手をよく洗わずに食品を調理するなど衛生状態の不良が原因。

アジア、アフリカ、中南米に広く存在し、発症すると倦怠感が強くなり、重症になると1か月以上の入院が必要となる場合があります。A型肝炎ウイルスのワクチンは、A型肝炎の多発地域に旅行をする人など感染のリスクが高い人に接種します。

ワクチンは2-4週間隔で2回接種します。6か月以上滞在するのであれば6か月目にもう1回接種すると約5年間効果が持続します。※日本では16歳未満の人には接種できません(現在申請中)。

【3回接種】

初回接種(0.5ml)⇒ 2回目接種(0.5ml)⇒ 3回目接種(0.5ml)
  2~4週間後 6か月後

 

B型肝炎 Hepatitis B vaccine


以前は輸血など血液を介した感染が問題とされていましたが、現在ではB型肝炎の母親から生まれる新生児期を中心とした持続感染と、性行為を通じた一過性感染の2つが主な原因。唾液、涙、母乳、尿、腟分泌液、精液からも感染する。

A型肝炎よりも重症で、高齢者や輸血後の肝炎では死に至ることもある。軽症のこともあるが劇症化することもある。
さらに、B型肝炎の感染では関節痛や皮膚にかゆみを伴う赤い発疹(膨疹)が、他のウイルス感染よりもよくみられる。

B型肝炎ウイルスのワクチンを接種すると体の免疫防御が活性化され、多くの人は感染を予防できる。しかし、透析を受けていたり、肝硬変や免疫系の障害がある人にはワクチンによる予防効果がそれほど上がらない。

海外渡航では、渡航先(主に東南アジア)での性行為に注意することで予防が可能ではあるが、最近では、B型肝炎ワクチン接種はすべての人に対して推奨されるようになってきている。

【3回接種】

初回接種 (0.5ml)⇒ 2回目接種 (0.5ml)⇒ 3回目接種 (0.5ml)
  4週間後 6か月後

 

日本脳炎 Jap.enceph.vaccine


日本脳炎ウイルスを保有する蚊の刺咬によって起こる重篤な急性脳炎で、死亡率が高く、意識障害や後遺症を残す例も多くみられています。アジア、東南アジアを中心に、年間1万人以上の症例が確認されているほか、近年では、オーストラリアやパプアニューギニアなど感染地域の拡大が深刻な問題になっています。

日本脳炎は、ワクチンの投与によって発病を防ぐことが出来ます。日本でも、日本脳炎ワクチンの予防接種が義務付けられていましたが、2005年の時点で一時休止されています。これは、ワクチンの接種で「急性散在性脳脊髄炎(ADEM)」という病気を発症するケースがあるためです。

このADEMは、「軽い日本脳炎」といえる症状が現れる病気で、ほとんどの人は正常に回復しますが、20%の患者に後遺症が残る場合があります。そのため、ADEMを起こす可能性のある従来のワクチンから新型ワクチンへの切り替えを進めるために、現在、予防接種は積極的には行なわれていませんが、海外渡航者などの希望者にのみワクチン接種が行なわれています。

【3回接種】

初回接種(0.5ml)⇒ 2回目接種(0.5ml)⇒ 3回目接種(0.5ml)
  1~4週間後 12か月後

 

黄熱病 Yellow Fever


アフリカや南米の熱帯地域の風土病。黄熱は蚊によって媒介されるウイルス性の感染症で、人から人への直接感染はない。致死率は5~10%ですが、流行時や免疫をもたない旅行者などでは、60%以上に達するという報告もあります。

潜伏期間は3~6日。 突然の発熱、頭痛、背部痛、虚脱、悪心・嘔吐で発症する。 発症後3~4日で症状が軽快し、そのまま回復することもある。 しかし重症例では、数時間~2日後に再燃し、発熱、腎障害、鼻や歯根からの出血、 黒色嘔吐、下血、子宮出血、黄疸などがみられる。

特効薬は無いが、1回接種の生ワクチン(17D)によって予防可能。国によっては、入国時や帰国時の乗り換えの時に公的機関発行による国際予防接種証明書(イエローカード)を求められることがある。

イエローカードが有効なのは接種10日後から10年間であり、再びイエローカードを取得するには再接種しなければならない。日本では各地の指定された検疫所でのみ予防接種を受けられる。

接種方法-1回接種 1回接種  0.5ml

  

インフルエンンザ Influenza


インフルエンザの特徴のひとつは突然の高熱、のどの痛み、筋肉痛など。ほかにも鼻水や嘔吐、下痢など風邪と同じ症状が出ることもある。風邪のウイルスとはまったく違うものだが、症状を見るだけで区別するのは難しい。

インフルエンザの感染予防、また、万一感染しても軽くすむのに有効なのが予防接種だといわれている。しかし、インフルエンザのウイルスには多様な種類があり、すべてに対抗できるワクチンは作れないため、毎年、“その年にはやりそうなウイルスの型”を予測し、それに対抗するものが作られている。そのため、予防接種でインフルエンザを防ごうとするのなら、毎年接種する必要がある。

免疫力の低下は感染しやすい状態を作るため、偏らない十分な栄養や睡眠休息を十分とること、石鹸による手洗いや、手袋やマスクの着用、予防効果としてのうがいが有効である。

 



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