カンボジアが抱える深刻な問題
カンボジアに来て一番印象に残ったことと言えば
「貧困」と「戦争」、そして「ポルポト政権」についてかもしれない。
世界中から観光客が訪れるシェムリアップの街はとても整備されている。
バンコクのカオサン通りのような、ナイトマーケットに飲み屋街もある。
そんな中、少しだけ車を走らせると、そこには貧困が未だ存在する。
カンボジア国内には、世界中から支援された、たくさんの孤児院があって
子供達の居場所は少しずつ確保されつつあると思う。
でも、路上で暮らすストリートチルドレンの売買という
深刻な問題は解決されていないそう。
路上で働く小さい子供を見ると、助けたいという気持ちから
お金をあげようか、それとも、何か食べるものをあげたらいいのかと
考えてしまうときがある。
だけど、それは路上生活をする子供達の助けにはならない。
本当の意味での自立や、彼らを救うことには繋がらないという。
カンボジアはNPOやNGOが世界で一番存在する国だという。
「自分が出来ることは何だろう?」
この国にいると、その問いが常に自分の中にある。
カンボジアの歴史の中で、忘れてはいけない
事実の一つに「ポルポト政権」がある。
「ポルポト政権」という言葉は以前から知っていたけど
こんなにも残酷で惨い事実だということは今まで知らなかった。
たまたま手にとった一冊の本。
夢中になって読んで、この信じられない事実を初めて知った。
http://yoshi.net/cambodia.html
ポルポト政権下、大量虐殺が行われた刑場跡である
キリングフィールドでは大量の白骨がそのままの形で残されていた。
この時代を経験したカンボジア人は
この時の話を自分の心の中に封印してしまい
若い世代の人には伝えられず、知らない人も多いそうだ。
あまりにも酷い現実は、誰もが忘れてしまいたい過去なんだと思う。
そして、カンボジアが抱える大きな問題である「地雷」。
戦争博物館に行くと、片腕のない男性が案内してくれた。
「この地雷で腕がなくなったから、はっきりと覚えています。」
展示品された地雷を指差して、そう彼は話してくれた。
そこには地雷によって手足を奪われた人々の写真も展示されていた。
ベトナムで見た枯葉剤の悲劇。
カンボジアでは地雷が残した悲劇を目の当たりにした。
カンボジア国内には、今も地雷が多く残っていて
不発弾などで一般市民が多数犠牲になっているとのこと。
どこに埋められているかわからないという
地雷の被害は今もなお続いているとのことで
安心できる環境になるには、まだまだ時間が必要だと思われる。
「今、自分に出来ることは一体何だろう??」