世界で一番楽しい事 Day13
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7月27日世界で一番楽しい事 Day13
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船は最初に入ったスケートパークに到着。
掘れたビーチブレイクチームとこの場所に別れラストセッションが始まった。
コミニケーションも、ノリも分からず、波も取れなかったあの頃。
それに比べると少しだけまともになった今の自分。そんな事を振り返りながら波に乗る。
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なぜか最後にみんながアドバイスをくれた。
「もっと前に乗ったほうがいい。平行になるようにパドル。奥まで手を入れる。しっかり押す」
全部基本的なことなんだけど、自分より上手な人と海に行ってなかったから、
自己流のまま身についた変な癖。でも、こうして上手に囲まれながらサーフな毎日を
過ごしたおかげで、新しいサーフィンの方向性が開けて気がするんだよね。
課題っていうのかな?そういうのが明確になったかな?
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最高の波を仲間とシェアして船に戻り、ワックスをはがす。ケースに板を戻してこの旅も終わり。
やりきった充実感って言うか、なんか言葉に出来ない柔らかく、優しい気持ち。
自分で言うのもなんだけど、よくやったとおもうんだよね。なんの思い残す事も無い。
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ただ、あえて言うなら魚が釣れなかった事。トローリングで釣ってみたいジャン?
そんな事を思いながら、海面の上を飛行機のように滑空する、初めて見るトビウオと、
美しい景色にシャッターを切ってると、あきさんが慌てて飛んできた
「ひろくん!フィッシュ!フィッシュ!!」
ロケットのように飛んで下まで駆け下りると、ジムというおっさんがロッドを握ってた。
しかし、みんな俺が釣りたがってるのを知ってる。今度はひろの番だと。変わってもらった後
ロッドを支える腰巻をセットし、リールを巻く。かなり巻いても巻いても反応がない。
「また、ゴミか?」そういう懸念もあり、「引いてないから、魚じゃないかもね」と
あらかじめ言い訳をしておいた。すると誰かが叫んだ!「イエィ!フィッシュ!!」
メキシカンマグロ。インドネシア語でワフ。先がつのになった魚影が見えた瞬間
強烈な引き込みでドラグを緩めたリールから、一気に糸が引き出されていった。
これがまた結構引くのね。「上げるときが一番難しい。注意してね」みなの視線があつまる。
サーフィンは下手でも、釣りは自信ある。大会にも出てるし、物心ついた時からやってるし。
絶対はずせない。慎重にしばらく格闘したあと、大きなフックを魚の腹にひっかけて、船にあげた。
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「とったどぉ~~!!!」
何?漁師フィーリング?海の男?男のロマン?釣り最高だね!
即、その場でおろして、ワサビと醤油でビンタン片手に刺身で食べた。
手に残るロッドの感覚。もう。これで本当に思い残す事は無い。100%満足。
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今日は撮影が無かった代わりに、今までの総集編が動画になって上映された。
初日から今日までの日々。思い出の波。最高の笑顔。最高の時間。
本来では入るべきではなかっただろう、エキストラビットというおまけで
昨日乗りまくった俺の映像が収録されていた。最後の最後に乗れたおかげ。
「この日のHiroは良かった」 無口なジョシュが俺に一言そういった。
すべてが最高。言葉にならないこの思い。
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でも、客観的にみると課題もたくさん分かる。
体も固いし、上半身も高い。もっと自然に美しい動きができなきゃ。
やっぱり柔軟さが鍵になってる気がするな。
今夜も初日と同じように激しく揺れる船。
でも、あの日よりも少しだけ柔軟に対応できてるかな?
まだまだ体も精神もやわらかくしてかなきゃダメだな、って思ったよ。
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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆m☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆To be continued